死ぬということ

2002年12月18日
私の受け持ち患者が昨日重症個室に移り、
今日から重症患者監視表で観察を行っていくことになりました。

当初、挿管して人工呼吸器をつける、という話も出ていたのですが、
最終的には苦しい思いをさせるのは可哀想だからということで、
自然なまま見守ることになりました。
私がいた日勤中は、
声をかければ反応は見られ、
「水が飲みたい、お茶が飲みたい、牛乳が飲みたい」と
呼吸がえらいながらも話せていました。
でもSpO2は80%に上がるのがやっと。
呼吸のたびに「アー、アー」と声が出ていました。

家族が続々と集まり、
最期をどう看取るか相談していました。
でも、なかなか結論は出ず、
午後になって自然なままということが決定しました。

日勤の帰り際、
いろんな先生にいつごろその瞬間はやってくるのかと、
聞いてみました。
ある先生は、「今日亡くなる顔じゃないけど、近いうち」、
ある先生は、「明日までもたない」と
どちらにしても、今日明日中という返事でした。

入院してきた頃は、食事も全量摂取していて、
食べられなくなったのは先週末あたりから。
トイレへも歩いていました。
3連休明けて行ってみたら、
状況は変わっていました。
抗生剤も変えて対処しましたが、改善は見られず…。

23:30、彼は新しい世界に旅立ちました。
23時頃から脈拍が120から50に落ち、
SpO2も60%台から徐々に落ちていったそうです。
家族の方々全員に看取られて、
彼が信じている念仏と共に旅立ったそうです。

彼が入院してからあっという間の2週間でした。

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